
雨予報が気になるおやじ一向。ただし、おやじ会に晴れ男ありと腹を括り、晴れバージョンのプログラムを精力的に練っていた。いよいよ前日、雨天不可避となり担当複数名で緊急会議。雨プログラムを練り直す。
迎えた当日。かなり強めの雨・・・・
雨による参加者の増減が気になる中、全員で体力測定の場を設定していく。体育館でのスポーツ鬼ごっこの準備、受付、カレー作りの支度も着々と進んでいく。
そうしてるうち、高騰するお米を約束通り参加人数分握りしめた子供たちが続々と登校。大切に炊飯しなくてはと気を引き締めながら受付し、チーム分けをしていく。

定刻になり、開会式。昨年度に引き続きこの企画に賛同してくださった、スポーツ鬼ごっこ日本代表歴10年になる小田島先生の挨拶。そのスペシャルなゲストに子ども以上に保護者の皆さんからどよめきが上がる。
体育館のため、昨年度よりも狭いフィールドでうまく実施ができるか不安が尽きない中だったが、子ども達は見よう見まねでルールを理解し、あっという間に額に汗が浮かぶほどの運動量を見せてくれた。おやじたちのリーダーシップぶりのおかげもあってか、子ども達は上手に入れ替わりながら宝をゲットすべく、声を掛け合って躍動していた。


一方その頃、体育館前のスペースでは反復横跳び、長座体前屈、立ち幅跳びが熱気を帯びていた。各ステーション、おやじが必死に記録を叫び、大人数の子どもを捌いていた。一階に降りると握力測定。強い奴が分かるシンプルイズベストな種目に子ども達の盛り上がりもひとしおだった。
記録カードを下げて、各々のスコアに一喜一憂する子ども達の姿は学年問わずかわいいものだった。即席のチーム、初めてのムーブにも関わらず、スムーズにこなしていく相武山っ子の動きに感心するとともに、先生方の日頃の指導に感謝を禁じ得なかった。
一階では楽しみの中に学びも混ぜ込んだ。災害時などに大人数のお米を炊くことのできる「まかないくん」の実地見聞。炊飯担当のおやじが簡単な仕組みを説明して、飯盒による炊飯も見学。真剣に聞き入る横顔も見られ嬉しく思う。災害が起こった時、地域で助け合える関係でありたいとしみじみと感じたものであった。


さて、スポレクも後半にさしかかり、カレー班も佳境に。巨大な寸胴2つ分にいっぱいのカレー。煮込んだルーには味だけでなくお手伝いのママやおやじ達の思いが染みているだろうか。たくさん身体を動かした子ども達に喜んでもらいたく、配食直前までハチミツで味を整える料理長の姿も見られた。
スポーツ鬼ごっこがお開きとなり、時間調整のリレー。人数調整をして、整列。こうした柔軟な対応ができるのも長年のおやじ達の経験と連携の賜物だろうか。おやじにとっては時間調整でも子どもにとっては勝負そのもの。バトンを握れば一心不乱に壁までまっしぐら。最後の最後まで熱戦を繰り広げてくれた。気持ちのよい汗をかき、全ての運動が終了。学年ごとに記念写真を撮って、いよいよカレー。


それぞれ持参した器を持ってうきうき顔で整列する子ども達。保護者の皆さんも笑顔が溢れている。各々ご飯とカレーをよそってもらい喫食。体育館の随所で「おいしー」 「うまい」の声が漏れ聞こえ、やっと安堵を覚えるおやじの面々。笑顔で会食する子ども達を眺めながらやってよかった、やれてよかったと満足感に浸る私たちであった。

来年度以降も天候に関わらず、こうした笑顔の会する場を共有したいなあという思いを新たにした雨の昼下がりであった。